社内情報システム担当の業務内容
今回のブログでは情報システム部の管理責任者でありながら、ITの専門家ではないため、いまいち情シス担当の業務内容がピンときていない、管理部門様向けに社内情報システム業務内容を説明させて頂きます。
社内情報システムの担当は、過去も現在も企業や組織において非常に重要な役割を担っています。
数年前までは保守業務のイメージが強いポジションでした。
現在は社内ITシステムは企業の経営戦略/事業戦略を推進するための、重要な「武器」として位置付けにあります。
そのため、ITの在り方と共に社内情報システム担当の役割も大きく変化しました。
俗に言う「攻めのIT」「守りのIT」と言われていますが、最近では「DX推進」という言葉でも表現されています。
「攻めのIT」「守りのIT」の違いを説明する際はIT投資の観点で考え方で説明する場合もありますが、今回は業務内容の観点で説明させて頂きます。
【守りのIT】
一般的には既存システムの「維持・メンテナンス業務」が該当いたします。
但し、「維持・メンテナンス業務」と言っても、単に正常にシステムが動作する事を見守るだけが業務内容ではありません。
社員がシステムを正常かつ安定的に使用をできるようにするため様々な業務が発生します。
①システムインフラ管理
システムを司っているハードウェア(サーバー)、ソフトウェア(プログラム)、ネットワーク(インターネット接続、社内ネットワーク)の監視業務が主な業務になります。
監視しているシステムに異常(障害)を検知した際は対策を取ります。
対策と共に障害が発生しないように、予防策(ソフトウェアの不具合対策版のインストールなど)を適宜実施します。
また重要なのがデータのバックアップ業務です。
システムは完璧ではありません。
ハードウェアの故障やソフトウェアの不具合(バグ)などでデータが破損、読込不可となる場合があります。
更に最近ではウィルス感染(EMOTETなど)によるデータを暗号化されたりします。
上記の問題に直面した際、定期的に取得したバックアップからデータを復旧できるように管理する必要があります。
具体的には「バックアップが正常に取得できているか」、「取得したバックアップが正常に戻せるか」を管理する事が大切です。
②入退社対応
新規に社員が入社してきたら、システムを利用するためのPC、IDなどを作成致します。
正社員などはある程度、採用工程に期間があるため前もって準備できますが、派遣社員などは数日で採用が決定してしまう場合もあり、急に準備する場合が発生いたします。
また最近はPCとセットでスマートフォンも貸与する必要があります。
スマートフォンは携帯電話と違い、アプリのセットアップもありPC並みの作業時間を要する場合もあります。
社員が退社した際はPCの回収とIDの削除ぐらいと想像されるかと思いますが、実は結構作業が多い業務です。
退職者のアドレス宛に送信されてくるメール転送設定や使用していたPCのデータ消去、フォルダのアクセス権変更もあります。
最近では退職時に会社のデータを持ち出されてしまう事件も稀に発生しているので、退職者の操作ログを監視するケースもあります。
③人事異動・組織変更対応
人事異動・組織変更が発生した場合はデータフォルダのアクセス権限の変更、システムの利用権限変更(例:利用者から承認者へ変更)を実施します。
④資産管理
PC等のハードウェア、ソフトウェアのライセンスの利用状況を管理します。
資産管理を怠るとPC紛失、個人PCの持込みや契約ソフトウェア数の超過利用によるライセンス違反など、会社のコンプライアンスに影響するインシデントが発生する事に繋がります。
⑤社員ヘルプデスク、申請対応
情シス担当、最大の業務と言っても良いと思います。
社員一人一人のITスキルが違う為、問合せ者によって話すレベルを変える必要もあり場合によっては長時間拘束される場合もあります。
社員ヘルプデスクの「厄介」な所が、情シス担当側でタイムマネジメントできない点です。
一たび問合せが入ると、それまで実施していた業務を止めて対応する必要があります。
割込みが入ると非常に業務効率は悪くなります。
理想は問合せも含めて優先度を決めて対応をしていきたい所ですが、問合せしてきた社員にとっては「PCが使えない」「アプリが起動しない」が最優先事項なので、後回しにする事ができません。
結果として、社員問合せ対応を完了した後(社員が退勤後)に①~④の作業を実施する事が多くなります。(この悪循環が情シス社員の残業が過多になる原因の一つです)
上記は業務内容の負荷は違いますが、会社規模・システム規模に関係なく発生する業務です。
この「守りのIT」業務にプラスして「攻めのIT」の対応が発生します。
次回は「攻めのIT」の業務について説明させて頂きます。
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