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ランサムウェアとマルウェアの違いとは? 企業が取るべき感染予防策を解説

近年、企業を狙ったサイバー攻撃の中でもランサムウェアが注目されています。しかし、ランサムウェアは数あるマルウェアの一種であり、被害全体から見ると一部にすぎません。

企業はマルウェア全体の特徴や違いを理解したうえで、組織として継続的に対策を講じる必要があります。

この記事では、ランサムウェアとマルウェアの違いと関係性を整理したうえで、企業が取るべき実践的な感染予防策を解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.ランサムウェアとマルウェアの違い
  2. 2.マルウェアの種類と“使われ方”
  3. 3.企業におけるランサムウェア/マルウェアの主な感染経路
    1. 3.1.従業員のミスを狙った攻撃(メール・Webサイト)
    2. 3.2.システムの脆弱性を狙った攻撃
  4. 4.ランサムウェア/マルウェア感染を防ぐための「入り口対策」と「出口対策」
    1. 4.1.【入り口対策】侵入を防ぐためのセキュリティ基盤
    2. 4.2.【出口対策】万が一に備える事業継続計画(BCP)
  5. 5.まとめ

ランサムウェアとマルウェアの違い

近年はランサムウェア被害が注目されがちですが、ランサムウェアはあくまで「マルウェア(悪意あるソフトウェア)」の一種にすぎません。

ランサムウェアだけを特別扱いして対策を考えると、侵入の前段で使われる別種のマルウェアや不正アクセスを見逃し、結果的にランサムウェア被害へ発展するリスクがあります。

▼ランサムウェアとマルウェアの違い

項目

ランサムウェア

マルウェア

位置づけ

マルウェアの一種

悪意あるソフトウェア全般の総称

目的

データ暗号化+身代金要求

情報窃取、破壊、遠隔操作など多様

被害の形

業務停止、身代金要求、情報漏えい

情報漏えい、システム破壊、不正操作など

侵入のパターン

前段で他マルウェアや不正アクセスが使われることが多い

単体・組み合わせの両方

近年の傾向

暗号化に加え情報窃取(二重脅迫)が増加

複数種を組み合わせた段階的攻撃

表のとおり、マルウェアは悪意あるソフトウェアの総称であり、ランサムウェアはその一種です。

ランサムウェアだけを意識した対策では、侵入の前段で使われる別種のマルウェアや不正アクセスを見落とし、結果として被害に発展する恐れがあります。

だからこそ、ランサムウェアを特別扱いせず、マルウェア全体を前提に「入り口対策」と「出口対策」を設計する視点が重要です。

マルウェアの種類と“使われ方”

マルウェアには目的や動作の違いによって、いくつかの代表的な種類があります。

▼マルウェアの種類

種類

特徴

ウイルス

ファイルやプログラムに寄生し、実行をきっかけに拡散

トロイの木馬

正規ソフトを装って侵入し、不正操作を行う

スパイウェア

利用者に気づかれず情報を収集

ワーム

他ファイルに寄生せず、ネットワーク経由で自己拡散

ランサムウェア

データを暗号化し、身代金を要求

企業を狙った攻撃では、これらのマルウェアが単体で使われるとは限りません。例えば、トロイの木馬で侵入した後にスパイウェアで情報を収集し、最終的にランサムウェアを実行する段階的な攻撃も確認されています。

このように、マルウェアは個々に切り分けて考えるものではなく、攻撃全体の流れの中で組み合わされて使われる存在だと理解しておくことが重要です。

マルウェアの一つであるランサムウェアについては、こちらの記事で解説しています。

企業におけるランサムウェア/マルウェアの主な感染経路

ランサムウェアやマルウェアの被害を防ぐには、まず「どこから侵入されるのか」を把握することが重要です。企業環境では、人の操作やシステムの設定不備が攻撃の起点となるケースが多く見られます。

従業員のミスを狙った攻撃(メール・Webサイト)

企業におけるマルウェア感染の多くは、従業員の操作を起点として発生します。

代表的なのは、実在の組織や人物を装った標的型攻撃メールです。添付ファイルを開かせたり、偽サイトへ誘導したりすることで、マルウェアを実行させます。

また、不正な広告や改ざんされたWebサイトを閲覧しただけで感染するケースも報告されています。

技術的対策だけでなく、人の行動が攻撃の入り口になる点を意識することが重要です。

システムの脆弱性を狙った攻撃

OSやソフトウェアの脆弱性を放置していると、攻撃者にとって侵入しやすい状態になります。特に、サポート切れや更新が止まったシステムは、自動化された攻撃の対象になりやすい傾向があります。

また、リモートデスクトップの設定不備を突いた侵入も、ランサムウェア被害の典型的な経路です。認証情報の使い回しや弱いパスワードがあると、不正ログイン後に被害が一気に拡大する可能性があります。

利便性を優先するだけでなく、更新管理やアクセス制御を含めた運用設計を行い、脆弱性を前提としたリスク低減を図る視点が求められます。

ランサムウェア/マルウェア感染を防ぐための「入り口対策」と「出口対策」

ランサムウェアやマルウェア対策では、侵入を防ぐ「入り口対策」だけでなく、侵入を前提に被害を抑える「出口対策」も欠かせません。両者を組み合わせて設計することが、実効性のある対策につながります。

【入り口対策】侵入を防ぐためのセキュリティ基盤

入り口対策の基本は、マルウェアや不正アクセスをできる限り侵入させないことです。

エンドポイントセキュリティの導入により、端末上の不審な挙動を早期に検知し、被害の発生や拡大を防ぐことが期待できます。あわせて、多要素認証を徹底することで、認証情報が漏洩した場合でも不正アクセスを防止しやすくなります。

また、OSやソフトウェアのアップデートを継続的に行うことも、脆弱性を突いた攻撃を防ぐうえで効果的な対策の一つです。

【出口対策】万が一に備える事業継続計画(BCP)

どれだけ入り口対策を講じても、侵入リスクを完全にゼロにすることは困難です。そこで重要になるのが、被害発生を前提とした出口対策の考え方です。

定期的なバックアップと復元訓練は、ランサムウェア被害時の事業継続性を大きく左右します。あわせて、従業員向けのセキュリティ教育を継続することで、不審な挙動に早く気づき、被害の拡大を防ぎやすくなります。

さらに、インシデント発生時の連絡体制や外部専門家・関係機関との連携を事前に整理しておくことで、被害拡大を抑制できます。これらの取り組みは、特定の攻撃手法に限らず、マルウェア全体を想定した対策として位置づけることが重要です。

まとめ

この記事では、ランサムウェアとマルウェアについて以下の内容を解説しました。

  • ランサムウェアとマルウェアの違い

  • マルウェアの種類と“使われ方”

  • 企業におけるランサムウェアとマルウェアの主な感染経路

  • ランサムウェアとマルウェア感染を防ぐための「入り口対策」と「出口対策」

ランサムウェアは確かに深刻な脅威ですが、それはマルウェア全体の一部に過ぎません。情シス担当者に求められるのは、流行している攻撃手法だけを見るのではなく、マルウェア全体を俯瞰した対策です。

そのうえで、マルウェア全体を前提としたセキュリティ設計に取り組むことが、結果としてランサムウェア被害を防ぐ最短ルートになります。

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霜島 裕也
霜島 裕也
2022年にFTSへ入社。社内情シス業務アウトソーシングサービスのマーケティング兼プリセールスを担当している。最近は法務関連の事務局にも従事。IT関連資格としてPMP、ITコーディネータを保有し、現在も維持している。 入社前の1991年~2015年は総合電機メーカーにて、総務、販売企画、営業、SE、プロジェクトマネジメントなど幅広い業務を経験。

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