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ヘルプデスクの問い合わせ管理とは?対応時間を短縮する記録方法と運用ポイント

ヘルプデスクには、PCの不具合やアカウント、社内システムなど、さまざまな問い合わせが寄せられます。

問い合わせ件数が増えると、「以前も同じ質問があったはずだが回答が見つからない」「誰が対応しているのか分からない」といった問題も起こりやすくなります。担当者が毎回一から確認している状態では、問い合わせが増えるほど対応負荷も高まりかねません。こうした状況を改善するには、問い合わせ内容や対応結果を記録し、あとから確認・分析できる状態を整えることが必要です。

この記事では、ヘルプデスクにおける問い合わせ管理の基本から、対応時間を短縮するための活用方法、継続して運用するポイントまで解説します。

目次[非表示]

  1. 1.ヘルプデスクの問い合わせ管理とは
    1. 1.1.問い合わせ内容をシンプルに記録する
    2. 1.2.受付者・対応者・対応状況を明確にする
    3. 1.3.記録をあとから分析・ナレッジ化できる状態にする
  2. 2.問い合わせ管理ができていないと起こる課題
    1. 2.1.同じ質問に何度も対応してしまう
    2. 2.2.対応状況が分からず、対応漏れが起きやすい
    3. 2.3.担当者によって回答品質がばらつく
  3. 3.問い合わせ管理で対応時間を短縮する方法
    1. 3.1.頻出する問い合わせを見つける
    2. 3.2.よくある回答をテンプレート化する
    3. 3.3.FAQやマニュアルへ反映する
  4. 4.問い合わせ管理を定着させるための運用ポイント
    1. 4.1.記録する項目を増やしすぎない
    2. 4.2.受付から完了までの流れを決める
    3. 4.3.外部支援を活用する範囲を整理する
  5. 5.まとめ

ヘルプデスクの問い合わせ管理とは

ヘルプデスクの問い合わせ管理とは、利用者から寄せられた質問やトラブルの内容、対応状況、回答結果などを記録し、継続的な対応や改善に活用する取り組みです。

専用の問い合わせ管理ツールを導入することだけを指すものではありません。まずは、過去の対応をあとから確認できる状態を整えることが出発点になります。

問い合わせ内容をシンプルに記録する

問い合わせ管理を始める際は、まず基本的な情報を記録します。

例えば、以下のような項目です。

  • 問い合わせ日時

  • 問い合わせ者・部署

  • 問い合わせ内容

  • 受付者

  • 対応者

  • 対応内容

  • 対応中・完了などのステータス

最初から専用ツールを導入する必要はありません。問い合わせ件数がそれほど多くない段階であれば、Excelなどを使って記録する方法もあります。大切なのは項目を増やすことではなく、誰が見ても過去の問い合わせ内容と対応結果を確認できる状態にすることです。

受付者・対応者・対応状況を明確にする

問い合わせが増えてくると、「誰が受け付けたのか」「誰が対応しているのか」「すでに解決しているのか」が分からなくなることがあります。

特に複数人でヘルプデスクを担当している場合、状況を共有できていないと、同じ問い合わせに複数の担当者が対応したり、反対に誰も対応していなかったりする可能性があります。受付者と対応者を分けて記録し、未対応・対応中・完了などのステータスを設定しておけば、現在の状況を確認しやすくなります。

問い合わせの内容だけではなく、「今どうなっているか」まで管理することが対応漏れの防止につながります。

記録をあとから分析・ナレッジ化できる状態にする

問い合わせ内容と対応結果が蓄積されると、個々の対応履歴として確認するだけでなく、全体の傾向も分析できます。

例えば、「パスワード関連の質問が多い」「特定の部署から同じ問い合わせが繰り返されている」「特定のシステムで不具合が頻発している」といった傾向です。こうした情報が分かれば、FAQを追加したり、マニュアルを修正したり、システムの運用そのものを見直したりできます。

問い合わせ管理では、最初から完成されたナレッジを用意する必要はありません。まず記録を残し、その情報をあとから改善へ活用できる状態を整えます。

問い合わせ管理ができていないと起こる課題

問い合わせの件数が少ないうちは、担当者の記憶や個別のメールだけでも対応できる場合があります。しかし、件数や担当者が増えるにつれて、記録がないことによる問題も目立ちやすくなります。

同じ質問に何度も対応してしまう

過去の問い合わせ内容や回答が残っていなければ、類似した質問が届くたびに担当者が対応方法を調べなければなりません。

以前回答した担当者が不在の場合には、別の担当者が最初から状況を確認するケースもあります。

問い合わせ内容と解決方法を残しておけば、過去の事例を参照して回答できるため、同じ調査や説明を繰り返す手間を減らせます。

対応状況が分からず、対応漏れが起きやすい

問い合わせをメールやチャット、口頭など複数の経路で受けていると、対応状況を把握しにくくなります。

メールを読んだものの対応していなかった、ほかの担当者が対応すると思っていた、といった行き違いが起こる可能性もあります。

問い合わせを一元的に記録し、担当者とステータスを明確にしておけば、未対応の案件を確認しやすくなります。

担当者によって回答品質がばらつく

対応履歴や判断基準が共有されていない場合、問い合わせへの回答が担当者の経験に依存しやすくなります。

同じ質問でも、ある担当者は必要な情報をすぐ確認できる一方、別の担当者は情シスやベンダーへ確認するといった差が生じることもあります。

過去の回答や確認項目を共有できる状態にすれば、経験の浅い担当者でも既存の事例を参考にしながら対応できます。

問い合わせ管理で対応時間を短縮する方法

問い合わせを記録するだけでは、ヘルプデスクの負荷は大きく変わりません。蓄積した情報を振り返り、繰り返し発生している問い合わせや時間がかかっている対応を改善することで、管理した情報を業務効率化へつなげられます。

頻出する問い合わせを見つける

まず、蓄積した問い合わせをカテゴリごとに整理します。例えば、以下のような分類が考えられます。

  • パスワード・アカウント

  • PC・スマートフォン

  • ネットワーク

  • Microsoft 365

  • 社内システム

  • プリンタ・周辺機器

件数を確認すると、どの分野に問い合わせが集中しているかが見えてきます。件数が多いものだけではなく、解決までに時間がかかっている問い合わせも確認すると、優先的に改善したい業務を判断しやすくなります。

よくある回答をテンプレート化する

同じ内容の問い合わせが繰り返されている場合は、回答文や確認項目をテンプレートとして整理します。

例えば、ログインできないという問い合わせであれば、「エラーメッセージ」「利用端末」「直前にパスワードを変更したか」など、最初に確認する項目をそろえておく方法があります。回答方法もあらかじめ整理しておけば、毎回一から文章を考える必要がありません。

担当者による確認漏れも防ぎやすくなり、回答時間の短縮と対応品質の安定につながります。

FAQやマニュアルへ反映する

問い合わせ件数が多い内容のなかには、利用者自身で解決できるものもあります。

操作方法や申請手順など、定型的な内容はFAQやマニュアルへ反映し、利用者がいつでも確認できる状態にしておくとよいでしょう。すでにFAQを用意しているにもかかわらず同じ質問が多い場合は、「情報が見つけにくい」「説明が分かりにくい」といった可能性も考えられます。

問い合わせ履歴を、ヘルプデスク側の回答効率化だけでなく、利用者向け情報の改善にも活用することがポイントです。

問い合わせ管理を定着させるための運用ポイント

問い合わせ管理では、細かなルールや高機能なツールを用意することよりも、継続して記録できる仕組みを整えることが欠かせません。運用開始後も実際の使われ方に合わせて、記録項目や対応フローを見直します。

記録する項目を増やしすぎない

問い合わせを詳しく分析しようとして、最初から記録項目を増やしすぎると、入力作業そのものが担当者の負担になります。

記録に時間がかかると、忙しいときには入力されなくなり、データが十分に蓄積されない可能性もあります。まずは、日時、問い合わせ者、部署、内容、受付者、対応者、対応内容、ステータスといった基本項目から始めます。

運用するなかで「この情報も分析に必要」と分かった段階で、項目を追加していくほうが継続しやすくなります。

受付から完了までの流れを決める

記録項目とあわせて、問い合わせを受けてから完了するまでの流れも決めておきます。基本的には、以下のような流れです。

  1. 問い合わせを受け付ける

  2. 内容や状況を確認する

  3. 一次対応を行う

  4. 必要に応じて情シスや専門部署へエスカレーションする

  5. 対応結果を記録して完了とする

特に、「どこまでヘルプデスクで対応するのか」「どの条件になったら別の担当者へ引き継ぐのか」を決めておくと、対応中に迷いにくくなります。

関連記事:10月No.5「ヘルプデスク 1次対応」

外部支援を活用する範囲を整理する

問い合わせ件数が増えると、記録や分析までヘルプデスク担当者だけで行うことが難しくなる場合があります。そのようなときは、問い合わせ受付や一次対応など、一部の業務を外部へ任せる方法もあります。

外部支援を検討する際は、単に電話やメールを受けてもらうだけではなく、自社でどの業務を残し、どこまで委託するかを整理します。

『FGLテクノソリューションズ』では、PCのアプリケーション操作や不具合に関する問い合わせを電話・メール・チャットで受け付けるヘルプデスクのほか、障害対応、ID管理、ICT資産管理などの社内システム運用を支援しています。

ITアウトソーシングでは、問い合わせ対応実績や課題・改善事項を月次で報告する支援も提供されています。問い合わせ管理を自社だけで継続することが難しい場合は、受付や一次対応とあわせて、運用状況を見直せる外部体制を取り入れることも選択肢の一つです。

まとめ

この記事では、ヘルプデスクの問い合わせ管理について、以下の内容を解説しました。

  • ヘルプデスクの問い合わせ管理とは

  • 問い合わせ管理ができていないと起こる課題

  • 問い合わせ管理で対応時間を短縮する方法

  • 問い合わせ管理を定着させるための運用ポイント

ヘルプデスクの問い合わせ管理では、問い合わせ内容や対応状況を記録し、あとから確認・活用できる状態を整えることが基本です。受付者や対応者、ステータスまで管理しておけば、対応漏れや二重対応の防止にもつながります。

蓄積した履歴は、頻出する問い合わせの把握や回答テンプレートの作成、FAQ・マニュアルの見直しにも活用できます。問い合わせを一件ずつ処理して終わるのではなく、次の対応や運用改善へつなげることで、対応時間の短縮や業務効率化を図りやすくなります。

一方、問い合わせ件数が増えると、受付や一次対応に加えて、記録や分析まで社内だけで継続することが難しい場合もあります。

『FGLテクノソリューションズ』では、電話・メール・チャットによるヘルプデスク対応をはじめ、障害対応やID管理、ICT資産管理などの社内システム運用を支援しています。問い合わせ管理やヘルプデスク運用の負担にお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。

霜島 裕也
霜島 裕也
2022年にFTSへ入社。社内情シス業務アウトソーシングサービスのマーケティング兼プリセールスを担当している。最近は法務関連の事務局にも従事。IT関連資格としてPMP、ITコーディネータを保有し、現在も維持している。 入社前の1991年~2015年は総合電機メーカーにて、総務、販売企画、営業、SE、プロジェクトマネジメントなど幅広い業務を経験。

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