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IT人材を育成するには? 必要なスキルとリスキリングに取り組む4つのステップ

IT人材とは、情報技術の分野に関する専門的な知識やスキルを有している人材のことです。DX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されてデジタル技術の利活用によるビジネスモデルの変革が求められている今、IT人材の育成に取り組もうとお考えの企業もいるのではないでしょうか。

そこで注目されているのがリスキリングです。リスキリングは、新たな技術やビジネスモデルの変化に対応するために、業務に必要となるスキルを新たに習得させる取り組みのことです。IT分野は技術の進歩が早いため、先進技術に対応するための人材戦略としてリスキリングが行われています。

この記事では、IT人材における課題や必要なスキル、リスキリングに取り組む手順について解説します。


目次[非表示]

  1. 1.IT人材における課題とリスキリングの重要性
  2. 2.IT人材に必要なスキル
  3. 3.IT人材の育成に向けてリスキリングに取り組む手順
    1. 3.1.①目的と要件を定める
    2. 3.2.②育成対象とする従業員を選定する
    3. 3.3.③スキルマップを作成する
    4. 3.4.④育成環境を整備する
  4. 4.まとめ


IT人材における課題とリスキリングの重要性

日本では、IT人材が不足しています。デジタル庁の資料『デジタル人材の育成・確保に向けて』によると、国内企業の9割近くがIT人材の質・量ともに不足していると回答しています。


▼IT人材の不足状況

画像引用元:デジタル庁『デジタル人材の育成・確保に向けて


また、IT人材の不足を補うためには、既存のIT人材におけるさらなるスキルの強化や非IT人材を育成するためのリスキリングが重要とされています。

デジタル技術が進展してAIやIoTなどの先端技術が登場するなかで、スキルの向上を行わなければ、既存のスキル・知識を業務に生かせなくなるおそれがあります。先端技術を取り入れて企業の成長につなげるには、従業員のリスキリングに取り組むことが重要です。


▼リスキリングによって期待される効果

育成対象

期待される効果

既存IT人材

先端技術に関する新たなスキルを身につけることで、専門性の高いIT人材として長期にわたる活躍が期待できる

非IT人材

デジタル技術に関する知識を身につけることで、デジタルリテラシーの向上やIT専門職への移行を検討できる


なお、IT人材不足への対策についてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。

IT人材不足への対策にどう取り組む? 原因を踏まえた3つの施策

  IT人材不足への対策にどう取り組む? 原因を踏まえた3つの施策 近年、DX(トランスフォーメーション)の推進や先端技術の進展によって、ITに関する専門知識・技術を持つ人材の需要がますます高まっています。 一方で、多くの企業でIT人材の量が不足しているほか、求められる技術の水準が上がっていることから質の面でも人材が不足している状況となっています。 企業の情報システム部門や管理部門では、「IT人材が不足する背景とは」「IT人材の不足を解消するためにどのような取り組みが必要なのか」と悩まれている方もいるのではないでしょうか。この記事では、IT人材が不足している主な原因と対策について解説します。 株式会社FGLテクノソリューションズ


出典:デジタル庁『デジタル人材の育成・確保に向けて



IT人材に必要なスキル

IT人材として自社で能力を発揮してもらうには、ITに関するさまざまな知識やスキルが求められます。IT分野は多岐にわたるため、自社の経営戦略や職務内容を踏まえて必要なスキルを把握しておくことが必要です。


▼IT人材に求められるスキル

項目

内容

ITに関する知識・スキル

  • 情報セキュリティ
  • AI・IoTに関する知識と技術
  • データサイエンス
  • プログラミング など

文章作成スキル

  • システムの仕様書
  • 要件定義書
  • 設計書 など

コミュニケーションスキル

  • 開発チームや業務部門との情報共有
  • 関係部門とのスケジュール調整
  • 業務部門へのヒアリング


特にアプリケーションやシステムの開発分野では、設計書・仕様書などを作成する機会があるため、文章作成のスキルが求められます。また、開発プロジェクトをスケジュールに沿って遂行するために、関係部門と円滑なコミュニケーションを交わすスキルも欠かせません。


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IT人材の育成に向けてリスキリングに取り組む手順

IT人材の育成にあたってリスキリングに取り組む際は、ステップを踏んで育成計画を立てていくことがポイントです。


①目的と要件を定める

1つ目の手順は、目的と要件の決定です。

業務効率化や生産性向上などの経営面の戦略からIT人材を育成する目的を定めて、人材の要件を定義づけします。


▼定める目的の例

  • 業務効率化して無駄なコストを削減する
  • IT業務に力を入れて業績向上を目指す

要件を定義する際は、人材に求める知識やスキルを洗い出して、自社で活躍する人物像を明確にすることがポイントです。また、育成対象者に目的を共有することで、スキルの習得に対する意欲の向上を図れます。


②育成対象とする従業員を選定する

2つ目の手順は、育成対象とする従業員の選定です。

ステップ1で定義した人材育成の目的と要件を踏まえて、どのような人物を育成するかを選定します。IT分野の業務内容・担当領域は多岐にわたるため、従業員の所属部門や現在携わっている業務、キャリアなどを考慮して選ぶことが重要です。


③スキルマップを作成する

3つ目の手順は、スキルマップの作成です。

スキルマップとは、育成対象とする従業員一人ひとりの現在のスキルレベルや将来的に習得させたいスキルを時系列でまとめた表のことです。従業員に習得させたいスキルを洗い出して優先順位を決めることで、計画的な育成を行えます。

また、以下の3つのポイントを押さえて作成することで、スキルマップをもとにした育成を、継続的に行えます。


▼スキルマップ作成時に踏まえておきたいポイント

  • 直近で事業に必要なスキル
  • 中長期的な会社の事業に寄附するスキル
  • 市場が求めるスキル


④育成環境を整備する

4つ目の手順は、育成環境の整備です。

IT人材の要件やスキルマップ、社内のリソースの状況を踏まえて育成環境を整備します。IT人材を育成する方法には、以下が挙げられます。


▼IT人材育成の方法

  • IT人材育成の対象者に社内での座学やOJTを実施する
  • 特定のスキルに特化した社外研修を実施する
  • eラーニングのサービスを導入する

社内にIT人材が在籍している場合には、座学やOJTによって非IT人材への教育を行うことが可能です。先端技術に関する知識・スキルを持つIT人材がいない場合や、育成に充てるリソースを確保できない場合には、社外研修またはオンラインで研修動画を視聴するeラーニングを活用することも有効です。


>>情シス業務こそアウトソーシングが重要!【失敗しない業者選びのポイントも解説】


まとめ

この記事では、IT人材の育成について以下の内容を解説しました。


  • IT人材における課題とリスキリングの重要性
  • IT人材に必要なスキル
  • リスキリングに取り組む手順


多くの企業でIT人材が不足する今、既存のIT人材へのさらなるスキル強化や、非IT人材を育成するためのリスキリングに取り組むことが重要といえます。

IT分野によって必要なスキルは異なるため、リスキリングの目的や人材要件を定めたうえで、スキルマップを活用しながら育成環境を整備することがポイントです。

社内の人材リソースに課題があり、IT人材の育成に時間を割けない場合には、ITアウトソーシングを活用することも一つの方法です。ITアウトソーシングを活用して時間を創出することで、研修のために何かを犠牲にするといった雰囲気にならない環境を整えることにつながります。

FGLテクノソリューションズ』では、会社ごとに異なるIT部門の業務領域に対応する多角的なITアウトソーシングサービスを提供しています。ITに関わる業務の課題に合わせた方法で、情報システム部門や管理部門の運用をサポートいたします。


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