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ファイルサーバーの管理とは。運用管理を効率化する4つのコツ

企業が保有するさまざまな情報資産を管理するために、ファイルサーバーが運用されています。ファイルサーバーは、社内のネットワーク内に物理的なサーバーを設置して、業務に用いるデータや文書ファイルなどを保管したり、複数人で共有したりして利用することが可能です。

しかし、運用管理の方法によってはうまく業務に活用できず、業務効率の低下やセキュリティ上のリスクなどにつながる可能性があります。

情報システム(以下、情シス)部門や管理部門の担当者のなかには「ファイルサーバーの管理が不十分になるとどのような問題があるのか」「効率的に運用する方法はないか」と気になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、ファイルサーバーを管理する目的や運用管理を効率化するコツについて解説します。



目次[非表示]

  1. 1.ファイルサーバーを管理する目的
  2. 2.ファイルサーバーの運用管理を効率化するコツ
    1. 2.1.①フォルダ・ファイルの構成を統一する
    2. 2.2.②アクセス権限を設定する
    3. 2.3.③蓄積したデータの扱いを明確にする
    4. 2.4.④アクセスログの監視を行う
  3. 3.まとめ


ファイルサーバーを管理する目的

安全に情報資産を管理して効率的な活用につなげるために、ファイルサーバーを管理することが重要です。ファイルサーバーを管理する目的には、主に以下の3つが挙げられます。


▼ファイルサーバーを管理する目的

  • 検索性を向上させる
  • データの紛失や漏えいを防ぐ
  • 勝手に修正・改ざんされない完全性を担保する
  • 保存データをスリム化して容量を最小化する


ファイルサーバーには、業務に用いるデータや文書ファイルなどが保存されます。各種フォルダや保存するデータの形式などが整理されていない場合には、どこに何のデータがあるのか分からない状態となり、特定に時間を要してしまいます。

また、従業員がすべてのデータにアクセスできる状態になっていると、機密情報が閲覧・編集されてしまい、改ざんや情報漏えいにつながるリスクも懸念されます。

さらに、使用しない古いデータが蓄積されると、容量不足となり重要なデータを保存できなくなるほか、従業員の私用端末や外部のストレージに保存される可能性があります。データがあらゆる場所に散在していると、重要なデータのバックアップやアーカイブの作成にも労力がかかります。

業務の効率化やセキュリティの向上、容量不足によるトラブルの防止を図るために、ファイルサーバーを管理することが求められます。


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ファイルサーバーの運用管理を効率化するコツ

ファイルサーバーを運用する際は、膨大なデータを整理して必要なデータを特定しやすくするとともに、どのようなユーザーが閲覧・編集できるのかを設定しておく必要があります。


①フォルダ・ファイルの構成を統一する

どこに何のデータが保存されているのかを把握しやすくするために、フォルダ・ファイルの構成を統一することがコツです。

フォルダについては、年月日やデータを利用する部門、情報の種類などに応じて階層分けすることにより、必要なデータを検索しやすくなります。


▼【具体例】業務データを保存するフォルダの階層分け

2024年度

  • 人事総務部門
    ・労務管理
    ・​​​​​​​採用管理
    ・人事管理

  • 営業部門
    ・顧客管理
    ・営業資料
    ・契約書管理


2023年度

  • 以下略


また、ファイル名は任意で設定せず、命名規則を定めて定型化することがコツです。時系列やファイルの種別を示すキーワードを設定すると、データが整理されて検索性が向上するほか、「格納されたデータがどこにあるか分からない」といったトラブルを防げます。


▼【具体例】ファイル名の付け方

ファイル名の付け方
具体例
冒頭に年月日を入れる
20240601_○○_○○
バージョンがある場合は末尾に管理番号を入れる
20240601_○○_○○_v01
内容を特定するキーワードを入れる
20240601_○○社_提案書_v01


なお、上記のファイル名の付け方はあくまでも一例のため、それぞれの会社にあわせたファイル名を付ける必要があります。



②アクセス権限を設定する

ファイルサーバーのセキュリティを向上するには、フォルダ・ファイルのアクセス権限を設定する必要があります。

部門・業務種別・役職などに応じてアクセス権限を設定することにより、機密情報の持ち出しや改ざんなどのリスクを防止できます。


▼アクセス権限の設定方法

設定内容
方法
1.ユーザーの設定
特定の部門や管理者、社内の従業員のみなど、ファイルサーバーにアクセスできるユーザーの範囲を設定する
2.アクセス先の設定
アクセスを許可または禁止するフォルダ・ファイルを設定する
3.アクションの設定
フォルダ・ファイルの閲覧・編集・移動・削除などのアクションをどこまで許可するかを設定する


また、情シス部門や管理部門では、従業員の入退社または配置転換が行われた際に漏れなく迅速にアクセス権限の設定を変更することが重要です。


③蓄積したデータの扱いを明確にする

ファイルサーバーの容量を最小化するために、蓄積したデータの扱いを明確にしておくことがコツです。

古く使わなくなったデータや長期間の保存が必要なデータをファイルサーバー内に蓄積していると、容量の圧迫につながります。

保存してから期間が経過したフォルダ・ファイルの扱いについてルールを定めておくことで、整理整頓がしやすくなりデータのスリム化を図れます。


▼蓄積したデータの扱いに関するルール設定の例

  • フォルダ・ファイルの保管期間を定める
  • 機密情報や重要なデータについてはバックアップをとる
  • 長期間の保存・参照が必要なデータはアーカイブを作成する
  • 定期的にフォルダ・ファイルの棚卸しを行う など


④アクセスログの監視を行う

ファイルサーバーを安全に運用するには、アクセスログの監視を行うことも重要といえます。アクセス権限を管理していても、情シス部門や管理部門による設定ミスが起きたり、第三者による不正アクセスが行われたりするリスクがあります。

アクセスログの監視を行えるシステムを活用して、「誰がいつ、何のフォルダ・ファイルにアクセスしたのか」「どのような操作を行ったのか」を管理することで、情報漏えいや改ざんなどのトラブル防止につながります。


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まとめ

この記事では、ファイルサーバーの管理について以下の内容を解説しました。


  • ファイルサーバーを管理する目的
  • ファイルサーバーの運用管理を効率化するコツ


事業活動に必要な情報資産を保存するファイルサーバーは、効率的かつ安全に運用できるように管理することが求められます。

業務を円滑に遂行するには、フォルダ・ファイルの構成を統一して必要なデータをすぐに特定できるようにすることがコツです。また、アクセス権限の付与や保管期間の設定、アクセスログの監視を行い、データのスリム化とセキュリティの向上を図ることも重要です。

ファイルサーバーの運用管理やデータの棚卸などの業務に負担がかかっている現場では、ITアウトソーシング(業務代行)を活用する方法もあります。

FGLテクノソリューションズ』の社内システム運用管理サービスでは、社内サーバーの運用管理をはじめ、ネットワークの構築や監視・障害対応、IT資産管理などの業務をサポートしています。情シス部門や管理部門の業務効率化と安定したシステムの運用を実現します。

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  資料ダウンロード|社内システム運用管理サービス FGLテクノソリューションズのサービスに関する詳しい資料は当ページからダウンロードいただけます。情シス業務が多忙、一人情シス・体制強化が進まない、などでお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。 株式会社FGLテクノソリューションズ
山根 佐利
山根 佐利
1998年に入社し、インフラエンジニアとしてシステム導入から運用を担当しました。 2000年には社内情シス業務のアウトソーシングサービスを立ち上げ、現在はマーケティング兼プリセールスを担当し、サービス事業部と共に自社の社内情シス担当も兼務してノウハウを習得しています。

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