
社内ヘルプデスクを効率化する方法とは? 課題とともに解説
※2025年12月11日更新
社内ヘルプデスクは、従業員からIT機器の使い方やトラブル相談などの対応を引き受ける部門です。社内ヘルプデスク部門には、ITツールから業務システムに関するさまざまな問い合わせが寄せられますが、各業務の進捗に影響が出ないように素早い対応が求められます。
しかし、業務タスクの多さに対して、社内ヘルプデスクに人員を投入できないという企業もあり、1人や少人数の情報システム部門(以下、情シス)で運用していることも珍しくありません。社内ヘルプデスク業務の負担を減らすためには、業務の効率化を図ることが重要です。
この記事では、社内ヘルプデスクにおける課題を踏まえつつ、業務を効率化する具体的な方法について解説します。
目次[非表示]
社内ヘルプデスクの重要性と効率化が求められる背景
DXの進展により企業活動のIT依存度が高まる中、社内ヘルプデスクはこれまで以上に重要になっています。一方で、問い合わせの増加により、ヘルプデスクの業務負荷も膨らむという新たな課題が生じています。
社内ヘルプデスクとは
社内ヘルプデスクとは、従業員からのIT関連や業務システムに関する問い合わせに対応し、日々の業務を円滑に進めるためのサポートを担う窓口です。
その役割は、パソコンの操作方法やネットワーク接続、業務システムのトラブルシューティング、アカウント管理、セキュリティに関する質問などに幅広く対応することです。
設置するメリットとして、情報システム部門が緊急対応に追われる負担を軽減でき、IT戦略やシステム改善などのコア業務に集中できる点が挙げられます。従業員にとっても、トラブルを迅速に解決できるため業務の中断を防ぎ、生産性を維持しやすい環境が整います。
なぜ今、社内ヘルプデスクの効率化が求められるのか
社内ヘルプデスクの効率化が求められる要因は、主に2つあります。
1つ目は、DX推進とITツールの増加です。クラウドサービスやリモートワークの普及で利用システムが増え、問い合わせ内容が複雑化しています。
担当者には幅広い知識が必要となり、対応時間も長くなりがちです。
2つ目は、重要業務の停滞リスクです。問い合わせ対応に追われると、IT戦略策定や基幹システム改善といった中核業務が後回しになり、競争力低下につながります。
生産性向上のためにも、ヘルプデスク担当者をより戦略的な業務へシフトさせる仕組みづくりが重要です。
社内ヘルプデスクが抱える3つの課題
社内ヘルプデスクの業務負担が大きくなる理由には、以下のような課題があることが考えられます。
①問い合わせ内容の範囲が広い
社内ヘルプデスクには、操作に関する問い合わせから、不具合解消の依頼、業務を効率化するための相談など、さまざまな質問が持ち込まれます。
的確に回答するには、それぞれのITツール・システムの使い方を理解しておく必要があり、情シス担当者には十分な知識量が求められます。
企業の規模が大きく、利用するシステムが複雑になるほど、より多くの知識・技術を習得する必要が出てくるため、ヘルプデスク対応の負担が大きくなりやすいといった課題があります。
②個別回答に時間がかかりやすい
従業員によってITに関する知識量や理解度は異なります。特にITと関連性の少ない部門の場合は、問い合わせ時にトラブルの内容を情シス担当者に正確に伝えられないことも考えられます。
情シス担当者は、従業員それぞれの知識量・理解度を把握したうえで、相手に分かりやすいように回答したり、現場に出向いて個別対応したりする必要があるため、対応時間がかかりやすくなります。
③即時対応が求められる
ヘルプデスクに寄せられる質問のなかには、業務に支障をきたすものや顧客からのクレームにつながる可能性のあるものなどがあり、即時対応が必要になるケースも珍しくありません。そのような際は、業務を中断して対応しなければならないため、効率が悪くなってしまいます。
また、緊急時には、残業や休日出勤が必要なケースもあるため、情シス担当者の業務負担が増加しやすくなるといった課題があります。さらに、対応できる担当者が限られている場合、即時対応ができず、業務に影響を及ぼす可能性もあります。
社内ヘルプデスクのITアウトソーシングに関するメリットや選び方については、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
社内ヘルプデスクの業務を効率化する3つの方法
情シス部門の負担になりやすい社内ヘルプデスクの業務を効率化するには、従業員の自己解決を促す仕組みをつくることが重要です。
①対応範囲の明確化とナレッジの統一
ヘルプデスクが対応する業務範囲を明確にすることで、不要な問い合わせを減らせます。例えば、「パソコンの初期設定はヘルプデスク、専門ソフトの操作は各部署が担当」といったルールを定めることで問い合わせを削減できます。
また、過去の問い合わせや解決方法をナレッジとして一元管理し、誰でも参照できるようにします。これにより属人化を解消し、担当者のスキルに依存しない均一な対応が可能になります。
社内ヘルプデスク業務の課題解決方法については、こちらの記事で詳細を解説しています。併せてご確認ください。
②マニュアルの作成と従業員の自己解決促進
過去の問い合わせや対応内容をマニュアル化し、従業員が自分で問題を解決できる環境を整えることも有効です。
基本的な質問やFAQを公開しておけば、日常的なトラブルは現場で完結しやすくなります。自己解決の機会が増えることでITリテラシー向上にもつながり、組織全体の生産性向上に寄与します。
マニュアルは、内容をカテゴリ別に整理し、検索しやすい構造にすることが重要です。また、古い情報が混在しないよう、システム更新に合わせて定期的に見直し・更新する必要があります。
③ツールを導入し対応を自動化・効率化する
ツールを導入して、社内ヘルプデスク担当者の個別対応を減らすことも有効です。チャットボットやFAQシステムなどを導入すれば、定型的な問い合わせを24時間自動で処理でき、担当者は業務に集中できます。
また、問い合わせ管理システムを使えば、メール、電話、チャットなど複数の窓口を一元的に管理し、対応漏れや二重対応を防げます。
さらに、問い合わせの傾向もデータとして可視化できるため、FAQの改善などにも活かせます。
▼社内ヘルプデスク業務の効率化に役立つツール
ツールの種類 | 特徴 |
チャットボット |
|
FAQツール |
|
ナレッジ共有ツール |
|
ITアウトソーシング(業務代行)の活用もおすすめ
社内ヘルプデスク対応を効率化するために、ITアウトソーシングを活用することも一つの方法です。
外部委託が解決できる課題と主なメリット
ITアウトソーシングを活用すると、日常的な一次対応や夜間・休日の対応を外部に任せられるため、情報システム部門の担当者は、IT戦略やシステム開発・改善などに時間を割くことができます。
また、最新のIT技術やセキュリティ情報に対応していることが多いため、社内での教育コストも削減できます。二次・三次対応の一部を委託することで、社内では対応が難しい複雑なトラブルにも迅速に対応できるようになります。
なかには、休日や夜間を問わず24時間対応のITアウトソーシングサービスもあるため、業務時間帯が部門によって異なる場合にも役立ちます。
ITアウトソーシングは、以下のような方におすすめです。
- メーカーへのエスカレーションが複雑で問い合わせが煩雑
- 対応品質を統一したい
- 24時間365日対応したい
社内ヘルプデスクのITアウトソーシングに関するメリットや選び方については、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
また、社内ヘルプデスクは情シス業務と兼任しているケースもあります。情シス業務のITアウトソーシングについては、こちらの資料も併せてご覧ください。
アウトソーシング先の選び方のポイント
アウトソーシングを成功させるには、委託先の選定が重要です。
まず、「一次対応のみ委託するか」「二次・三次対応まで委託するか」を自社の課題に合わせて決めます。その上で、求めるサービスレベル(応答時間、解決率など)と料金が適切かを確認します。
次に、委託先のセキュリティ体制や導入実績をチェックします。ヘルプデスクは、機密性の高い情報を扱うことが多いため、信頼性の高い委託先を選ぶことが重要です。
さらに、自社の運用に合う柔軟な対応が可能かどうかもポイントです。オンサイト対応かリモート対応か、対応言語の有無なども、将来の運用を見据えて比較検討しましょう。
FGLテクノソリューションズの社内ヘルプデスク導入事例

株式会社CO2OSでは、PCセットアップやアカウント管理などの定型的な問い合わせが増え、情シスが本来のシステム改善・DX推進に手を回せない状況に陥っていました。
そこで一次対応やアカウント管理を外部の『社内システム運用管理サービス』に委託するとともに、よくある質問をWeb-FAQとして整備し、従業員の自己解決を促進しました。
その結果、問い合わせは約80%削減。情シスは戦略業務に集中できるようになり、外部専門家による均一な対応で従業員の満足度も向上しました。アウトソーシングとセルフサービス化を組み合わせたことで、業務効率と対応品質の両面で成果を上げています。
まとめ
この記事では、社内ヘルプデスクの効率化について以下の内容を解説しました。
- 社内ヘルプデスクの重要性と効率化が求められる背景
- 社内ヘルプデスクが抱える3つの課題
- 社内ヘルプデスクの業務を効率化する3つの主要な方法
- ITアウトソーシングを活用するメリットと選び方のポイント
- 社内ヘルプデスクの導入事例
社内ヘルプデスクを1人、または少人数の情シス担当者で運用している場合、業務負担が大きくなりやすいほか、回答に時間がかかり業務に支障をきたす可能性があります。
情シス部門がコア業務に専念して、円滑に社内ヘルプデスクを運用するには、マニュアル作成やツールの導入などによって自己解決を促すことがポイントです。
社内のみでの対応が難しい場合には、社内ヘルプデスクの代行を依頼できるITアウトソーシングサービスを活用することもおすすめです。
FGLテクノソリューションズでは、社内ヘルプデスクのITアウトソーシングが可能な『社内システム運用管理サービス』を提供しています。IT機器・システムの操作説明や障害時の対応まで、一括で承っております。









