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情シス業務の引き継ぎがうまくいかない! よくある原因と課題の解決策

情報システム部門(以下、情シス)または管理部門が抱える課題の一つに、担当者が退職することに伴う後任者への業務の引き継ぎが挙げられます。

情シス・管理部門では、システムの保守運用やIT機器の管理、社内ヘルプデスクなどのITに関連するさまざまな業務に対応しており、専門的な知識が求められることから業務の引き継ぎが難しいといえます。

また、専門職に当たる情報システム要員は、ほかの部署への異動が少ない職種の一つです。長期にわたって担当者が変わらないことや手順書・マニュアルなどの明文化を怠りがちであることから業務が属人化しやすく、引き継ぎの難易度が高くなっています。

特に一人または少ない担当者で運用している現場では、業務内容をうまく後任者へ引き継ぎできなかったり、引き継ぎが完了しないまま退職されたりすると、社内インフラの運用に問題が生じて事業活動にも影響を及ぼす可能性があります。

「情シスや管理部門が対応していた業務をどのように引き継げばよいのか」「そもそも引き継ぎ可能な後任者がいない場合にはどうすればよいのか」などと対応に悩まれている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、情シス業務の引き継ぎがうまくいかない原因と課題の解決策について解説します。

なお、情シス部門のあるべき姿についてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。

目次[非表示]

  1. 1.情シス業務の引き継ぎがうまくいかない原因
    1. 1.1.業務が属人化している
    2. 1.2.引き継ぎを行う時間がない
    3. 1.3.社内に後任者が見つからない
  2. 2.情シス業務の引き継ぎに関する課題を解決するには
    1. 2.1.①ナレッジデータベースを構築する
    2. 2.2.②IT人材の採用
    3. 2.3.③ITアウトソーシングを活用する
  3. 3.まとめ

情シス業務の引き継ぎがうまくいかない原因

情シス業務の引き継ぎがうまくいかない原因には、業務の属人化や引き継ぎを行う時間の不足、後任者の不在などが考えられます。

業務が属人化している

一人または少ない担当者で情シス業務に対応している場合、業務内容や作業手順、運用方法などがその人にしか分からず、属人化しやすくなります。

情シス業務には、システムやIT機器、ネットワークなどのITに関する幅広い専門知識が求められます。引き継ぐ業務の内容や範囲、作業手順があいまいになると、後任者に切り替わってからトラブルが発生することもあります。

日々の業務に追われてマニュアルや共有資料を作成できていない場合には、情シス業務の全貌を理解する人が居なくなり、後任者への引き継ぎが難しくなります。

また、退職者の雇用形態が派遣に当たる場合には、派遣元に業務を引き継ぐ義務はないため、日頃から業務を可視化できるマニュアルを作成させることが求められます。「引き継ぎするのが当たり前」と思わず、引き継ぎをしたら寸志や特別手当を出すなどの社内規定を設けることも一つの方法です。

情シス業務が属人化するリスクについては、こちらの記事をご確認ください。

引き継ぎを行う時間がない

引き継ぎを行う時間が足りないことも、原因の一つに挙げられます。

少人数で情シス業務を行っていたり、後任者がほかの業務と兼任したりする場合には、通常の業務に対応しながら引き継ぎを進める余裕がなく、期限に間に合わなくなる可能性があります。

▼引き継ぎ時間が不足することによる問題例

  • 退職者の交代要員の採用を進めていたが、採用活動がうまく行かずにITアウトソーシングに切り替えたことで、引き継ぎ時間が短くなった
  • 退職者による有給休暇の消化日数を考慮していなかった
  • 引き継ぎが途中であるにもかかわらず、上長・管理者に報告しない、または虚偽の報告をして退職してしまった

退職者の担当していた業務にもよりますが、引き継ぎには約2〜3ヶ月かかることが一般的です。通常業務の状況も踏まえたうえで、十分な引き継ぎ期間を確保しておく必要があります。

社内に後任者が見つからない

情シス業務の引き継ぎがうまくいかない根本的な原因として、社内で後任者が見つからないことが挙げられます。

人手不足の企業では、情シス業務に対応するための人員を捻出することが難しい可能性があります。また、情シス業務には専門的な知識・ノウハウが必要になるため、業務部門からの異動で人員を確保することも難しいと考えられます。

ひとり情シスが退職する原因と対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。

情シス業務の引き継ぎに関する課題を解決するには

情シス業務の引き継ぎに関する課題を解決するには、業務の属人化を防ぐための取り組みをはじめ、採用またはITアウトソーシングの活用によって後任者の不足に対応する必要があります。

①ナレッジデータベースを構築する

1つ目は、ナレッジデータベースの構築です。

ナレッジデータベースとは、情シス業務に関するマニュアルや担当者が持つ知識・ノウハウなどを蓄積して、管理・共有できるデータベースのことです。

属人的な業務の内容や手順などをナレッジデータベースに蓄積して検索・閲覧できるようになるため、後任者へ知識・ノウハウを継承できます。

また、ほかの業務部門の担当者も利用できるようにすると、IT機器の設定や不具合の解消など各自で対応できる範囲が広がり、後任者の業務負担を軽減することにもつながります。

▼ナレッジデータベースとして活用できるシステムやツール

  • 社内Wiki
  • ナレッジ共有ツール
  • グループウェア
  • FAQ管理システム

②IT人材の採用

2つ目は、IT人材の採用です。

後任者が見つからず引き継ぎができない場合には、情シス業務に関する知識・ノウハウを持つIT人材を新たに採用することも検討する必要があります。

近年、少子高齢化やIT需要の増加などを背景に、国内におけるIT人材は不足しており、2030年には需給ギャップが45万人まで広がると推測されています。

▼IT人材需給ギャップの試算結果

IT人材の不足数に関する試算結果

画像引用元:厚生労働省『人材開発分野をめぐる状況の変化

IT人材の獲得競争が激しくなるなかで新たに採用するには、求職者から選ばれる企業となるために、処遇の改善や働きやすい職場環境づくりに取り組むことが重要です。また、採用方法や採用基準の見直しも検討する必要があります。

▼採用方法や採用基準の見直し例

  • ダイレクトリクルーティングを導入する
  • IT人材の人材紹介サービスを活用する
  • IT人材の要件を緩和して採用枠を広げる

IT人材の不足が発生する原因と対策については、こちらの記事をご確認ください。

また、情シスの採用についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

※ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者へ直接アプローチをする採用手法のこと。

出典:厚生労働省『人材開発分野をめぐる状況の変化

③ITアウトソーシングを活用する

3つ目は、ITアウトソーシングの活用です。

情シス業務の範囲は多岐にわたるため、後任者への引き継ぎには時間がかかるほか、引き継ぎが完了しないまま退職されると業務に支障が生じてしまう可能性があります。

スムーズに情シス業務を運用できる体制を整えるには、ITアウトソーシングを活用することも一つの方法です。現任者の退職日が迫っており新たな人材を採用する時間がない場合や、採用がうまくいかない場合などにも有効な方法といえます。

▼ITアウトソーシングで依頼できる主な業務

  • インフラ構築・運用管理
  • 社内ヘルプデスク
  • キッティング
  • IT機器の調達
  • ICT資産管理

ITアウトソーシングの方法については、こちらの記事で解説しています。

まとめ

この記事では、情シス業務の引き継ぎについて以下の内容を解説しました。

  • 情シス業務の引き継ぎがうまくいかない原因
  • 引き継ぎに関する課題を解決する方法

情シス業務が属人化していたり、引き継ぎ時間が不足していたり、後任者が見つからなかったりする場合には、担当者の退職までに引き継ぎがうまくいかない可能性があります。

引き継ぎに関する課題を解決するには、ナレッジデータベースを構築して情シス業務に関する知識・ノウハウを可視化・共有しておくとともに、IT人材の採用を促進するための職場環境づくりや、ITアウトソーシングの活用が有効です。

FGLテクノソリューションズ』の社内システム運用管理サービスでは、情シスが対応する幅広い専門業務のITアウトソーシングに対応しております。担当者の急な退職で引き継ぎ期間を確保できない場合や、新たな人材採用に時間を要する場合などにご活用いただけます。

サービスの詳細については、こちらから資料をダウンロードしていただけます。


山根 佐利
山根 佐利
1998年に入社し、インフラエンジニアとしてシステム導入から運用を担当しました。 2000年には社内情シス業務のアウトソーシングサービスを立ち上げ、現在はマーケティング兼プリセールスを担当し、サービス事業部と共に自社の社内情シス担当も兼務してノウハウを習得しています。

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