情報システム部門の仕事内容。“攻めのIT”を推進する組織づくりとは
情報システム部門(以下、情シス)は、事業運営の基盤となるITインフラを運用する重要な役割を担います。
近年では、デジタル化の進展やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進によってあらゆる業界・分野でITの活用が進んでいます。情シスにおいてもITを活用した戦略的な取り組みとなる“攻めのIT”を推進する新たな役割が求められています。
一方で、デジタル技術に関する専門的な知識・スキルを持つIT人材が不足している企業が多いことも事実です。企業担当者のなかには、情シスをどのように運用していくか、業務領域の整理や組織づくりに悩まれている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、情シスの基本的な仕事内容と攻めのITを推進するポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.情シスの基本的な仕事内容
- 1.1.ITインフラの構築・保守運用
- 1.2.社内システムの開発・導入
- 1.3.IT資産管理
- 1.4.社内ヘルプデスク
- 2.情シスに求められる新たなミッション“攻めのIT”
- 3.プラスαの業務に注力するポイントは“ITアウトソーシング(業務代行)”の活用
- 4.まとめ
情シスの基本的な仕事内容
情シスでは、業務の遂行や事業活動に必要なITインフラを構築したり、安定稼働ができるように管理したりする対応を行います。
ITインフラの構築・保守運用
ITインフラの構築・保守運用では、ネットワークやサーバの構築、IT機器の調達を行い、円滑に業務を遂行できる環境を整備します。
また、システム障害やIT機器の故障、サイバー攻撃などを防ぐための保守・メンテナンスとセキュリティ対策を行うことも必要です。テレワークが浸透した今では、社内外で円滑にデータ通信を行えるクラウド環境の構築も求められます。
なお、ITインフラの環境整備については、こちらの記事をご覧ください。
社内システムの開発・導入
業務に使用する社内システムの自社開発や汎用システムの導入などを行うことも基本的な業務の一つです。
導入するシステムの企画立案や要件定義、導入環境の整備、従業員へのトレーニングなども情シスの仕事となります。社内にエンジニアが在籍していない場合には、外部のシステム開発事業者に依頼することもあります。
社内システムの開発方法については、こちらの記事をご覧ください。
IT資産管理
社内で使用するサーバ・IT機器・ソフトウェア・アプリケーションなどのIT資産を把握して、バージョン管理や調達管理、ライセンス管理などを行います。
主に業務に使用するソフトウェアやアプリケーションを制限したり、不要なライセンスを把握して投資コストの削減を図ったりします。また、従業員が使用するパソコンのキッティングやシステムのID管理なども情シスが行うことが一般的です。
なお、IT資産管理の対象についてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
社内ヘルプデスク
情シスでは、システムの操作方法やネットワークの不具合などの業務部門からの問い合わせに対応するケースもあります。不具合やエラーが発生した場合には、解決方法を伝えたり、現場に出向いて復旧作業を行ったりします。
また、簡易的かつ定型的な問い合わせ対応については、業務部門での自己解決を促すためにマニュアルの作成や社内FAQの整備などを行うことも業務の一つです。
社内ヘルプデスクの業務内容や課題についてはこちらの記事で解説しています。
情シスに求められる新たなミッション“攻めのIT”
DXや働き方改革などが推進されて、企業におけるIT活用が求められる今、情シスには“攻めのIT”を推進することが期待されています。
情シスで対応する仕事は、守りのITと攻めのITという2つの業務領域に分けられます。攻めのITとは、デジタル技術を活用して業務課題の解決を図ったり、ビジネスモデルの変革を図るIT戦略を立案したりすることを指します。
▼守りのITと攻めのIT
業務領域 |
業務内容 |
守りのIT |
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攻めのIT |
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これからの情シスには、ITインフラの運用管理に直接関連する“守りのIT”に加えて、IT活用を通して経営戦略に応じた組織を変革する“攻めのIT”を推進する役割が求められます。
情シスの業務領域の整理や組織改編を行う際は、守りのITと攻めのITのバランスを見て、より創造的かつ組織変革につながるプラスαの業務に注力できる体制を構築することがカギとなります。
プラスαの業務に注力するポイントは“ITアウトソーシング(業務代行)”の活用
情シスが組織変革につながる攻めのITを推進するには、通常の業務に加えて、プラスαの業務に注力できる体制が必要です。
しかし、IT人材の不足が顕著となっている近年では、情シスの運用を一人または少人数で対応している職場も少なくありません。
社内でリソースを十分に確保するのが難しい場合には、定型的なノンコア業務についてITアウトソーシング(業務代行)を活用することが有効です。
ITアウトソーシングを活用することで、定型業務や負担の大きい業務を外部に依頼して、経営戦略と密接に関わるIT戦略の策定に注力できるようになります。
ITアウトソーシングの種類や活用メリットについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
まとめ
この記事では、情シス部門の仕事内容について以下の内容を解説しました。
- 情シスの基本的な仕事内容
- 情シスに求められる新たなミッション“攻めのIT”
- 情シスがプラスαの業務に注力するポイント
DXや働き方改革などが推進されて、企業におけるIT活用が進められるなか、情シスには基本的なシステムの保守・運用管理に加えて、“攻めのIT”を推進することが期待されています。
情シスの業務領域の整理や組織改編を行う際は、守りのITと攻めのITのバランスを見ながら、プラスαの業務に注力できる体制を構築することが重要です。社内の人材リソースに課題がある場合には、ITアウトソーシングの活用が有効といえます。
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